企業向けサービス価格指数
企業向けサービス価格指数(企業間で取引されるサービス)は、広範囲な項目において、2021年初からの上昇基調を継続している。また、11月は前年比+3.0%となり、足元では幾分加速している。機械修理および宿泊サービス等の諸サービス(前年比への寄与度:+1.7%)、運輸・郵便(同+0.5%)、情報通信(同+0.3%)が主に押し上げに寄与している。また、グラフにある通り、国内で生産された「財」の生産者出荷価格(国内需要者向け)である企業物価指数も同様に上昇基調にある。原材料コスト、物流コスト、人件費などの上昇の転嫁が進展している模様である。「賃金の上昇を反映する形で幅広い財・サービスで緩やかに価格が上昇するようになってきた」との植田日銀総裁(12月25日)発言と整合的な動きである。
リサーチペーパー
2022年12月1日以降に執筆されたホワイトペーパーの一覧です。
2024年2月号 何が金利を決めるのか 2024年2月8日に行われた日銀の内田副総裁の講演から、マイナス金利解除がほぼ既定路線であること、また解除後も日銀は政策金利の引き上げには慎重であることを、市場は主要なメッセージとして受け止めた。
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2024年2月20日 | |
2023年12月号 政策リストラの好機 今年最後の日銀の政策決定会合では「マイナス金利解除」に向けた何らかの示唆が期待されたが、空振りに終わった。
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2023年12月25日 | |
景気減速傾向による利下げの可能性について 当社の共同最高投資責任者 (Co-CIO)のケン・リーチは、インフレ率が鈍化する中FRBによる引き締め政策の終焉を迎え、今後景気減速が進めば経済成長のため利下げを余儀なくされるだろうと論じている。
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2023年11月2日 | |
ポートフォリオ・マネージャー運用コメント 2023年10月号 円債10年金利の居どころ 日本でもインフレ率の上昇を受け、金利上昇リスクが意識されている。海外では、インフレ基調は低下傾向にあり、金融引き締め局面も終盤を迎えようとしているが、日本では、金融政策の転換はまだまだこれからであることを考えると当然の懸念であろう。
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2023年10月18日 | |
インフレは今後も低下が続く 1980年代のインフレの大幅な巻き戻しの際に見られたように、ディスインフレのプロセスは不均一であり、時間がかかることがある。
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2023年8月31日 | |
ポートフォリオ・マネージャー運用コメント 2023年8月号 「物価安定の目標」までの道のり 日銀によるイールドカーブ・コントロール(YCC)柔軟化の決定(7/28)は、足元の物価の上振れと企業の賃金・価格設定行動の「変化の兆し」の両方に対応したものといえる。
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2023年8月22日 | |
ポートフォリオ・マネージャー運用コメント 2023年6月号 円安は続くのか 6月はここまで、全面的な円安である。緩和継続の日銀と、執拗なインフレから利上げ終了のめどが立たない他の主要中銀との政策スタンスの格差が円安の背景とされ、しばらく円安傾向が続くと言われている。本当だろうか。
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2023年6月26日 | |
インフレは低下傾向であるが一様ではない インフレ率が低下し、経済は軟化しているため、FRB(連邦準備制度理事会)は利上げを休止できる立場にあるとみている。しかし、FRBの「タカ派的な利上げ休止」発言を考慮すると、経済の潜在的な下振れリスクや利回り上昇リスクに対して投資家が神経質な姿勢を維持する理由は当然と言える。
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2023年6月6日 | |
ポートフォリオ・マネージャー運用コメント 2023年5月 初回政策決定会合にみる植田日銀のロジック 植田日銀は、黒田日銀をそのまま継承したように見える。しかし、外形は似ていても、政策運営のロジックはかなり違うのではないだろうか。
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2023年5月1日 | |
ポートフォリオ・マネージャー運用コメント 2023年4月 金融政策の適正化へ 植田新総裁の下でのYCC(イールドカーブ・コントロール)の早期修正観測が大幅に後退している。
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2023年4月18日 | |
インフレ急騰と金融政策の対応 市場は確実に将来を織り込むものだが、連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策の及ぼす影響は長期的で且つ遅効性がある。新型コロナ禍に対処するため実施されたFRBの大規模な景気刺激策は、財政政策と同様に、今やすっかり過去のものとなった。
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2023年2月28日 | |
ポートフォリオ・マネージャー運用コメント 2023年2月号 植田日銀を考える 日本銀行の次期総裁候補となった、元日審議委員で経済学者の植田和男氏への衆院での所信聴取が2月24日に行われた。
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2023年2月24日 | |
ポートフォリオ・マネージャー運用コメント 2022年12月号 高まる円債投資の魅力 インフレの高まりから世界的に債券市場への投資が難しさを増している中、円債市場
は例外である。やや逆説的に思えるかもしれないが、海外の金利上昇が円債市場の魅
力を押し上げているのである。どういうことだろうか。
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2022年12月12日 | |
弱気相場はバリューを元に戻す 当社の最高投資責任者 (CIO)のケン・リーチが、今年に投資家が直面した困難、インフレ率の低下の重要性、下落相場の上昇要因などについて解説します。
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2022年12月5日 |